器用の夕べ

自転車と映画と

三社参りで縦断 ポロパンツの旅

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新年最初のサイクリングはやっぱり、行きつけみつけの自転車屋さんが毎年催している三社参りサイクリング60kmに参加とあいなったわけであり、まぁ、恒例行事。みたいなもので格別なイベントという気負いがあるわけもなく、そこらにある神社をぐるりと一周するのだけれども剛の者の参加も多くそこはそれ、競争心に火がつき普段のチンタラ走っているときより巡航速度が約5kmぐらいアップして神社に到着する度に息もたえだえ、かしわ手を2度うつ力も弱く次いで願い事といえば、次の神社までトップ集団にくらいつけますように。だったりとたいそう神様に失礼をばかけた、と他愛もないことを少々おおげさにつづってしまうのも、私にはひとつ張り切って走った理由があったのであった。

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火野正平さんが愛用しておるとの惹句で有名なリンプロジェクトのコーデュロイポロパンツを購入した、そのシェイックダウンとなったのがこの度の三社参りであり私は火野正平である。ことを誰からも気づいてもらえずもほおを火照らせゆるませて「にっぽん縦断こころ旅」をしたのであった。さて、さっそくインプレシオンをいうと、おぉ、冬を走るには必要十分であるとの認識に至りこの先わたしもまた愛用するであろうというもので、1、ひざの生地が危惧したほどペダリングのじゃまをしないし、2、防風とうたっているわけではないがコーデュロイは暖かく、3、見てわかるとおりズボンクリップがいらず、4、普段着でもいける。といったところが良いのではなかろうか。かねてより冬用自転車ウエアのパンツについて思い悩んでいて定番は裏起毛ビブタイツなのだろうがもっとお気楽に着たい、だって寒いから。だいたい冬はトレーニングの類、ケイデンスとかインターバルとか心拍がぁーっとか気負いたくない、だって寒いから。というのがあり今冬に偶然にも半額セールと出会い、おお、これだ。と衝動的に「購入する」ボタンをクリックしたのは正解であった。決して本当に火野正平になりたかったわけではない。※窓にある白い影は飼い猫のmie-sanでした。

 

人生下り坂最高!

人生下り坂最高!

 

 

2015Book of the yearと映画

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メモによれば、都合38冊読んだ2015年はやっぱりたいして読んでいないなと思っていてそれはそれは昨年あたりから自転車にテイクタイムばかりなので当然であったし就寝前に本をとってもものの4、5分でディープスリープとなりあぁ、歳をとったのだなと感じいった中から次の4冊。ワイズ出版若尾文子 宿命の女なればこそ」。評論ではなく映画出演作をふりかえるローングインタビュー集で表紙の写真が数あるスチールのなかでわたしが一番好きな『青空娘』だったり一番大好きな『清作の妻』を”今見直すと一番好き”とふりかえっていたりと嬉しくやっぱりあややが一番好き。堂城賢「自転車の教科書-身体の使い方編-」。そもそも背中を丸めてやるスポーツってどうよ?と思っていたところにそんなこたーぁない。と第一弾が出てそしてよりいっそう具体的な内容となった第二弾はそれこそわたしのバイブールになっており“おじぎ乗り(風)”を現在実践しているのは、本に書いてあることユーチューブで語っていることの正否はおいておくとしてというより何をもって正しいというのか。平均時速があがること? ただただ理屈が合っているからなのであった。自転車はチェーンのついた後輪の一輪駆動ではなくて前輪もつかう二輪駆動だとあらためて納得させられたら手の使い方も変わるよな、などといろいろな気づきがおこる最良書。次も自転車。鬼頭莫宏のりりん」。漫画。ホビーライダーがホビーたるために、下手に競技志向にかたむいていろいろ大変なことにならないために繰り返し読んだ。佐藤 喬「エスケープ」。また自転車だ。レースの最中に選手がなにをどう考えているのかを描いたノンフィクションもの。番外で「現代思想4月臨時増刊号菅原文太」「ユリイカ2月号高倉健」「ユリイカ4月号高峰秀子」の三冊。あらためて追悼。今年は原節子さん、安藤昇さんも亡くなられました。あ、野坂昭如岩波現代文庫の初期作品、特に「マリリンモンローノーリターン」が好き。船戸与一。若い頃にはまって当時出てたやつ全部読んだと思う。「蝦夷地別件」「砂のクロニクル」。合掌。映画は都合54本で次の4本。今年もBSのお世話になりました。主にNHKBSジャパン。あと、初めてネットレンタルを利用するも意外と返却期限が短いのがネック。「男はつらいよ寅次郎紙風船」。土曜日は寅さん!というテレビの惹句につられて毎週観たなかで世評どおり浅丘ルリ子も良いけれどもわたしのベストは岸本加世子で若くてビチビチでおきゃんな彼女は日本一のコメディエンヌだと思う。就職試験に落ちてやっぱり旅に出る寅さんが最高。「シャカリキ」。漫画がスポ根ものだったか全くピンとこなかったので期待せずいちおう自転車映画だからと観たのだが高校生自転車競技につまり個人じゃなくてチームスポーツってことのほうに焦点をあてていて大変面白かった。子どもがよりいっそう自転車乗るのに夢中になった作品。「日本侠客伝花と龍」。高倉健が主演ですが黒田節を唄いながら銃をブッ放つ藤純子がすばらしかった。二谷英明役不足。「サニー永遠の仲間たち」。韓国80年代、といえば民主化運動でそうした背景をきっちり描いているところに感銘、ラストのご都合主義には目をつむりたい。キャットファイティング描写もよかった。「ミニオンズ 3D」。怪盗グルーシリーズのスピンオフ。60年代UKロックにのってミニオンズのブラックギャグが全面開花していて楽しませてもらいました。あれ、5本か。以上。