器用の夕べ

自転車と映画と

Les singes grimpent aux arbres, et…猿は木に登り、

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Je monte à la montagne.私は山に登る。先日、自転車で、とわざわざお断りをいれるまでもないが自宅から約40分のところにある太華山に行ってきて、お断りをいれるまでもなく登頂してきたのだけれども、ほぼ、我らアマチュワのサイクリストたちにとって丘もしくは山登りは必須であることは言うまでもなく、念押しでさらにいうと大抵がそうであるようにヒトリボッチで登ったのであった。ヤッホー、あぁ空気がおいしいなぁ、と大きな声でつぶやいても誰もリツィートしてくれないのでやめておいたほうがよいことはさておいて、もちろんヒトリボゥッチが登るのは友達がいないからという理由だけではなく己れの脚力あるいは心肺の強さを冷静になって測ることができるのでヒトリボゥッチッチは大変な賢者であって、なんといってもペースが乱れることなく完走できることが彼の素晴らしいところなのだなぁ、と思うのは数回ほどヒルクライム大会なるものに参加したおり大概に私は私がわからなくなるからであった。

スタートの合図とともに他のクライマー諸君はアウターのギアでふっとばし私もなんとか最後尾でついていこうとするものの本格的な登りにはいるやいなや早々にちぎれ「心拍数が高すぎます、このままだと…」とガーミンはピーピーうるさく鳴りひびき、わぁ、景色がきれい!なぞと感想をのべようなんて本番前にのほほんと考えていたことをひたすら悔悟する地獄の約30分間は、全て最初のアウタートップのせいであって己れの脚力もペース配分もなにもご破算にあってしまい大体そんなギアは普段使ったことないし( ̄‥ ̄)=、 などと悪態をついたままゴールするという実体験を持つ私が、そこから教訓を学び深く首肯するのはやはりヒョッコヒョッコと肩をくねらせながらダンシングをするアルベルト・ヒトリボゥッチッチ・コンタドールは偉大だってことですよね。

 

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CICLISSIMOの恒例付録「プロチームガイド&選手名鑑2015」で確認したところヒトリボゥッチッチなる選手は載っていなかったので創作しました。それにしてもヒルクライムはあとになればなるほど楽しい思い出となりますね。あんなに苦しんだのに。写真は太華山から見える周南工業地帯。